大学では教えてもらえない薬剤師のお仕事

薬剤師
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こんにちはねず実です。

この度ドラッグストア薬剤師から企業薬剤師に転職いたしました!
(といっても少し前ですが…)

正直今回の転職活動では、ドラッグストア薬剤師→企業薬剤師なんて絶対に無理だと最初は思っていました。

ねず実
ねず実

だって学歴もそんなに良くないし、経験といっても調剤薬局とドラッグストアで合計2年半。
管理薬剤師の経験だってありません。

企業の薬剤師と言ったら何か学生時代に研究とか頑張った人が新卒でなるものだと思いこんでいたのです。

でも実際に転職エージェントさんに相談してみると、現場を経験したからこそ紹介してもらえる仕事がたくさんあることを知りました。

どれも大学生の得意の就職活動では一切耳に入らなかった仕事ばかり…

(自分が情弱だっただけかもしれないけれど…)

「薬剤師ってこんな仕事があるんだ…!」と目から鱗でした。

今回の記事では自分が今回の転職活動で初めて知った薬剤師の仕事を紹介したいと思います

(既に知ってる方にはお役に立てないかもしれません(◎_◎;))

今回の転職活動で初めて知った職種も多く、大学生の頃には全く入らなかった情報だったのでこれから就職活動をする学生の方、転職活動に悩んでいる方の参考にしてもらえればと思います。

 

製薬企業のコールセンター

添付文書の一番最後にある「お薬相談室」や「学術情報センター」、「医薬情報センター」などと書いてある番号にかけるとここに繋がります。

現場経験者かつ企業未経験の薬剤師が最も行きやすい印象
基本的に英語力はいらない。

一次対応二次対応に分かれていることが多く、英語力があれば二次対応チームに行ける。
まず一次対応チームが対応し、企業から渡されたQ&A集や資料などで対応。
一次対応でも解決できない内容なら、今度は二次対応チームが国内外の論文や臨床試験の資料など一次対応チームよりも高度な情報を用いて対応する。

コールセンターと言っても多くは医療従事者からの問い合わせであるため、メインは調剤方法についての疑問や副作用についての問い合わせなどなど。(もちろんクレームもある。数は少ないけれどね。)

勉強が仕事。

担当になった薬の資料や論文などを普段から読みまくるため勉強好きには良きかな。

ただし担当の薬、疾患以外については一切答えられないため人によっては「せっかく現場で色々な薬について勉強したのに…」と不満に思う人もいるようです。

特に一次対応はかなり回答範囲が限定されます。

ねず実
ねず実

余談ですがOTC薬相談専門コールセンターというものもあり、そちらは登録販売士や元ドラッグストア薬剤師が活躍しています。

以前は製薬企業直属のコールセンターがメインだったようですが、
最近は製薬企業向けコールセンターから各製薬企業に派遣、またはコールセンター業務だけ別会社が受託という形式の現場が多いようです。

最近はコールセンター業務も会社によってはテレワークにシフトしているようなので、テレワークに興味ある人はコールセンターも候補に入れてみてください。

 

メディカルライター

業務の範囲は会社にもよりますが、医薬品の開発計画から承認までに必要な各種書類や報告書、製造販売後調査の報告書、申請書類等を作製するお仕事。

販売前から薬に携わることができるので、薬ができるまでの流れをリアルタイムで見れて面白い。
添付文書作成にも携われます。

英語は必須ではないけれど、できた方が圧倒的に良い。
「英語全然できなくてもいいよ~♪」と言ってくれる会社はかなり限られます。

勉強好きというだけでなく、論文やデータを読み込むことが苦でない、むしろ楽しいという方に良いかも。

正直本記事で色んな仕事紹介してますけど、とりあえずメディカルライティングの経験があればその後のキャリアの幅はすごく広まる。

製薬企業の他の職種への転職だけでなく、フリーランスという道も開ける。
フリーランスメディカルライターの需要も今のところ安泰そうです。

ねず実
ねず実

製薬企業のコールセンターなどで学術職としての経験を積んでからここに異動にというコースがねず実の周囲では多いです。

病院勤務などで治験業務に関わった経験がある人は最初からここに入りやすい。

テレワークで働いていたり、フリーランスに転向していく人が多い印象。

ファーマコビジランス(PV)

日本語では「医薬品安全性監視」と訳され、副作用や有害事象など薬のマイナスな情報をメインに扱います。

臨床試験では把握できなかった副作用などに日々目を光らせています。

あちこちから集めた有害報告を記録、評価してPMDA、厚労省に報告するのも仕事。
自分がまとめた報告が添付文書改訂やイエローレター、ブルーレターに生かされる、そんな仕事。

海外の報告や論文も見るので英語力が求められます。
ただ基本は国内の情報であるためか、「英語は入ってから勉強してくれればいいよ」っていうスタンスのところも少なくない。

ねず実は転職活動でここを志望しようとしたが英語に自身がないという理由で選考辞退してしまった(何事も挑戦なのにね…)

英語は入ってから頑張ってねというスタンスの企業でも、直近半年以内にTOEICスコア650が望ましいとしているところがちらほら。(ねず実にとっては650でも高いよぅ…)
英語苦手でもTOEIC最近受けたかどうかでやる気を見られていたりするので、もしなりたいなら英語苦手でもTOEIC受けるだけ受けておこう。(CASECでは駄目でした(´;ω;`))

この職種は先述したように、薬による利益よりも不利益な情報をメインに扱う点が特徴。
海外ではかなり前から一般的であったようだが日本でも必要性がどんどん増している。
薬剤師の就職先としてこれからぐんぐん伸びるとねず実は睨んでいる。

メディカルアフェアーズ(MA)

製薬企業において新薬の開発から市販後までコーディネートする組織である。(wikipedia引用)

欧米では1960年代より機能しているが日本では最近増えた組織。

適正使用を目的とした情報収集・提供がメイン業務。
MRやコールセンターの人とかが使うQ&A集を作ってくれたりしている。
先述のコールセンターの二次対応というものをここが担当している企業もある。

求められている役割の関係上自社製品の販促などは行わず、その提供される情報は根拠にしっかり基づいたものである必要があります。

問い合わせがあった際に必要な論文などをさっと調べる必要があるため、論文や資料を読み慣れていないと厳しいかも。

研究職とか学生の頃バンバン研究していた人がメインかと思いきや薬局から転職という人が意外といる。

ねず実が知っている限りでは、現場の医療従事者から直接ここに問い合わせが来るのは少ない。
MRや先述のコールセンターを挟んで現場から問い合わせが来ることもある。

医薬品卸情報担当者(MS)

MRは製薬企業所属の医薬品情報提供者、このMSは卸所属の医薬品情報提供者。

まずMRは自社製品についての営業活動や情報提供を行いますが、
このMSは所属が医薬品卸のため情報提供する医薬品の種類は多岐にわたります。

次にMRは自社製品の価格についてはノータッチですが、MSは医療機関に対して医薬品の価格の交渉および決定も行います。

ねず実
ねず実

製品の特徴だけではなく、医療制度や疾患に関する幅広い知識が必要となるようでして、

無知なねず実でもMSが扱う情報量が半端じゃないことはなんとなく想像がつきます。

卸の管理薬剤師

その名の通り医薬品卸の支店に常駐している管理薬剤師。

物流倉庫が職場になるという性質上、だいたい駅から遠いアクセスの悪いところが勤務地になるので車の運転は必須となることが多いようです。

同じ卸所属であるMSと違い薬事管理や品質管理が基本業務。
MSや他の社員向けに勉強会を開くこともあるようですが、転職エージェントからは「いること自体に意味がある存在なのでいるのが仕事」と言われました。
周囲にこの仕事に就いている方がいらっしゃらないので多くは語れない。

未経験&高齢も応募可としているところも多く見受けられたので激務ではないと思われる。(たぶん…情報求む!)

Dgs→企業への転職活動をしてみて

企業薬剤師の中の転職組は意外と病院等現場からの転職の人がメイン層でした。

会社によるとは思いますが、中には学術職の9割は製薬業界未経験から転職してきた薬剤師という企業もいました。

新卒で入る方ももちろんいますが、学歴や能力に不安があるなら現場で数年経験積んで転職という道もありなんだなと思いました。

新卒よりは学歴見られない。

ただ給料は薬局、Dgsで薬剤師として働くよりも基本的には下がることを覚悟してください。
英語力や管理薬剤師経験がある方はその分給料が上がるケースもあるようですが基本は下がります…

ねず実
ねず実

「せっかくの転職なんだから給料アップしたい!」という方はその旨をエージェントさんに伝えて給料交渉について相談してみましょう。

企業への転職で有利になるのは?

まず今回の就職で感じたのは病院薬剤師経験者の強さ。

多くの企業は病院経験者を優先している印象がありました。
理由は入ってすぐわかりましたよ。

製薬企業が直接関わるのってほとんど病院なんですよ。
なので病院ならではの専門用語や略語が当たり前のように飛び交うのです。

調剤薬局やドラッグストアしか経験していないねず実にとってはこれが結構大変。

だって医師や病院薬剤師、看護師って略語を平気で使うんだもん。

「こっちが当たり前に使ってる言葉なんだから理解しろよ」と言わんばかりにバンバン飛んできます。

こっちが聞き返すとすぐ険悪な雰囲気になってしまうので、それなら病院に少しでも慣れている人を集めている方がトラブルも減っていい。

あと「薬局薬剤師より病院薬剤師の方が勉強している!」とねず実自身は思っていませんが、
病院のほうがやはり難しい状況の患者さんと接する機会も多く、病院やMRからの問い合わせが来たときに問い合わせの背景や状況をより正確に理解できるのかなと思いました。

まとめ

学生の時の就職活動では、自分が進む先は「病院」、「薬局」、「ドラッグストア」、「MR」のどれかだと思っていました。

でも今回の転職活動で薬剤師の仕事の種類を目の当たりにして、薬剤師の活躍の場はまだまだあるんだと気づけました。

ねず実がちょろっと活動しただけでこんなに色んな職種に出会えたんです。

ねず実
ねず実

挑戦したいと思ったらぜひ行動してみてください。

思いもよらぬ仕事に出会えるかもしれませんよ。

 

 

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